お盆になりました。8月11日が山の日で祝日になりましたので、土日を含めて5連休だったり、有給休暇も含めて10日程度の連休にしている方もおられるのではないかと思います。連休中は、地元に帰省したり、国内や海外に旅行にでかけたりしていると思います。お盆とは、お盆の過ごし方について、少し考えてみましょう。
お盆とは・・・ご先祖様が死後の世界から帰ってくるとされている期間のこと。お盆の由来を簡単に説明すると、お盆=古代インドの古い言葉「ウランボン」を音写したもので、それが略されてお盆になった。そしてウランボンという言葉には、自己都合しか考えず自己中心的な行動ばかりしていると、「さかさまに吊り下げられるような大変な苦しみを受けるでしょう」といった意味が込められているそうだ!そこで命を大切にするとともに先祖に思いをはせて、自分の行動を省みてウランボンにならないようにお互いの立場や役割を尊重し合えるよう生き方を見つめなおすのが「お盆」の意味となる。
期間は7月13日から7月16日をお盆とする地域(新のお盆:東京や一部地域におけるお盆の時期。中日である15日の夕方か、送り日である16日の夕方に送り火を焚き、先祖の霊を見送る)と、8月13日から16日をお盆とする地域(旧のお盆:一般的なお盆休みと呼ばれる時期。旧暦におけるお盆シーズン。迎え日である8月13日の夕方に迎え火を焚いて先祖の霊を迎え、送り火の16日の夕方に、送り火を焚いて先祖の霊を見送る)がある。このように、お盆がいつなのかは地域によって異なる。
8月がお盆の地域では、今年は土日が重なるので、8月13日から8月18日までがお盆休みの方が多くなる。お盆には家族と仏壇にお供え物をしたり、お墓参りをしたりして過ごす。盆踊りがある地域もある。
お盆には仏壇にお供え物をする。一般的には「五供(ごくう)」という基本のお供え物と、果物やお菓子といった故人が好きだったものをお供えする。五供とは、香、花、灯燭(とうしょく)、浄水(じょうすい)、飲食(おんじき)の5つです。*香:線香や抹香。ご先祖さまに香りを届けます。*花:仏さまに新鮮な花をお供えします。ご先祖様が好きだったお花を選ぶのもよい。*灯燭:ロウソクのともし火。燃え尽きる様子が人生に例えられることもある。線香をつける際はこの火を使いましょう。*浄水:新鮮な水をお供えします。きれいな水はお参りする人の心を洗います。※浄土真宗では、水はお供えしません*飲食:家族の食べ物と同じものをお供えします。
お盆には帰ってきたご先祖様のために仏壇を飾り付ける。飾りつけをすると、お供え物がより華やかにみえて、ご先祖様も喜んでくれる。具体的には、*お盆棚というものを用意し、盆提灯をかける。*そこに十三仏やなどの掛軸やお位牌、遺影などを安置する。*キュウリとナスで馬と牛をつくりお供えする。*米と野菜で水の子(みずのこ)を作りお供えする。といった手順です。
盆踊りを行う意味・・・盆踊りは、極楽浄土に行けず逆さ吊りになっていた死者たちがその苦しみから解放されたときに、両手を上げて喜んで舞っていた様子からできた踊りなんだそう(ウランボンの話)。お盆に帰ってきたご先祖様をおもてなしするという説や、農民たちが豊作を祈って踊ったという説もあります。盆踊りは仏教の教えとその土地の風習・文化が重なってできたもの。
お墓参りをする意味・・・お盆には、13日にお墓から帰ってくるご先祖様をお迎えに行き、16日にお見送りをするためにお墓参りをするという意味合いがある。14、15日に留守参りといってご先祖様が不在のお墓を守る仏様に感謝を込めてお参りする風習がある地域もあるそう。
孟蘭盆から派生して盆になった・・・お盆は、正式には「孟蘭盆(うらぼん)」といい、語源は古代インド語のひとつサンスクリット語の「Ullanbana(ウランボン)、(ウランバーナ)」からきたものといわれている。
盂蘭盆はお釈迦様の教え盂蘭盆経からきている・・・盂蘭盆はお釈迦様の教えを説いたお経「盂蘭盆経」が由来。古代インドのサンスクリット語では、「Ullanbana」の「Ul」→逆さ、「lanbana」→吊るされる、という言葉。つまり「Ullanbana」は「逆さ吊り」という意味なんだそう!!そしてその苦しみを取り除くのが「お盆」である。
なぜ盂蘭盆経なのかいうと、お釈迦様の弟子の目連に関係があった。かつて、お釈迦様の弟子の目連が、死後の世界で逆さ吊りになって苦しむ亡くなった母親を見たのだそう。なんとか助けたい目連は、お釈迦様に助けを求めたところ、僧侶たちのの修業が終わる日にお供え物をしてお経を唱えるよう教えがあったのだという。その功徳により目連は母親を極楽浄土へ送ることができた。目連の功徳を積んだ日が7月15日であったため、その日が先祖供養の大切な日になったそうだ。
お盆には、このような意味がある。家族を囲んでご先祖さまの供養を行うもよし、団らんの中で楽しく過ごすもよし。静かに落ち着いて身の回りのことについて話すことができるような機会にできると良いですね。
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